南米大陸北東部に位置するガイアナ。

日本からはアメリカの空港を経由し、中米の主要な島へ、そしてガイアナへと飛ぶ。

時間にすると約３０時間位だろうか。某テレビ番組では日本人が９９％行かない国と紹介されたくらいだ。

しかしガイアナには素晴らしい秘境がある。「カイエチュールの滝」だ。

そこには飛行機でしか行けない。

一段で落ちる滝として世界一の落差約２２６ｍを誇る。

また１０００種類以上の植物があり専門家からは「ミクロの世界」と呼ばれるジャングルを３０分ほど歩くと、

間近で滝を見ることが出来る。

途中、一生を葉っぱの中で過ごす黄金色した僅か５ミリの極小カエルにも出会えるのも面白い。

眼前の滝は轟音と共に直角に流れ落ち、水が滝壺下の一枚岩に打ち付けられ、

２００ｍ以上の水しぶきが煙のように舞い上がる。

滝壺付近には太陽の光が射し、二重の虹を作り出している。

自然の迫力と神秘に胸が熱くなる。

この場所には、伝説がある。

 

昔ここには先住民の村があり酋長「カイ」が統治していた。

平和な村はやがて暴力や泥棒などが増え混乱。

自分の統率力のせいだと心を痛めたカイは争い事が消えることを願い、

自分が全ての諸悪を持って行くと死を決断し、滝へ身を投じたのだ。

滝のそばの断崖にはカイの顔に見える岩があり、今日も皆の平和を守っているのだとか。

このカイの思いがここへ来る人々の胸を熱くさせるのだろう。

カイエチュールの滝からセスナ機で２０分ほど行くとオンデュイックの滝がある。

こちらは穏やかな流れだ。

いつまでのこのような平和な日が続きますように。