2016年7月8日✍️西日本新聞夕刊コラム〜「珍国に恋して」より。

旧ソ連から独立したトルクメニスタンは、「〜スタン」いう名が付く国の中でも、

日本人になじみが薄いだろう。

日本からはドバイなど中東経由して24時間ほど。

私が初めてこの国を訪れたのは2014年。

首都とアシガバードの市場には、冬だと言うのにスイカ並みに大きなメロンが並んでいた。

 

国民がメロン好き?
聞くとメロンが好きなのは大統領だった。

8月第2日曜日は(メロンの日)。2006年に亡くなった初代大統領ニヤゾフ氏が制定した。

彼は独裁政権を敷き、インターネットは衛星放送を禁止していた。

あるテレビ番組では、日本人にわかりやすい表現を用いたのであろう。

「中央アジアの北朝鮮」と紹介された。

現在の二代目大統領ベルドリムハメドフが就任すると自由化が進み、インターネットの利用なども認められた。

街を歩いて面白かったのは、各戸に競うように咲いていたパラボラアンテナだった。

 

ある女性に独裁政権時代のことを聞くと、

「彼は家族に不幸ごとが多くて、寂しくて悲しい人だった。

彼は独裁政権にすることでその感情紛らせていたの」

と答えた。

この国を訪れた人の感じ方は様々だが、過去の独裁政権にも理解を示す思慮深さに、

日本と通じるものを感じた。

補足

街中は白亜の建物が多くゴージャス感あふれ走ってる車はほぼ日本車。

光熱費は学校などの教育費は無料

ガソリンもつき120リットルまでは無料

イスラム教だがクリスマスシーズンのイルミネーションはとても美しい。

天然ガスの埋蔵量は世界第４位。地獄の門というガスのクレーターを次は見に行きたい。