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ガイドブックには載っていない【英国王室属領ジャージー島-Bailiwick of Jersey】赤面モンの大失敗に寛容&観光スポットも紹介☆
このサイトでもご紹介している「ガンジー島」で思い浮かべるものは
九州人なら知っている人も多い「久住ガンジーファーム」
同様にジャージー島への渡航命令が出た時に真っ先に思い浮かべたのは
「阿蘇小国ジャージー牛乳」お財布に余裕があれば買いたいと思う憧れの一品☆
ジャージーと言えば、阿蘇!阿蘇と言えばジャージー!
乳製品は新鮮で濃厚で美味しいイメージがあるジャージ―というネーミング。
その本場に行けるという事で、自然とテンションも上がる。
しかし、ジャージー島というところがどんなところなのか予測がつかない。
この記事の目次は
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ジャージー島はガンジー島と同じように、国ではなく「英国王室属領」
1066年にノルマンディ公ギヨームがイングランド王として征服以来、王室の直轄地である。
面積116平方キロメートルしかない島内に銀行は50ヶ所、タックスヘブンで有名な地域。
日本政府とジャージー政府の間には、脱税防止等の情報交換を行う協定がある。
1940年5月~1945年5月9日まではナチス・ドイツに占領されていた。
ちょうど渡航が5月だった為に、島内は解放記念日ムード満載だった。
文豪ユーゴがジャージーに立ち寄った際に宿泊したホテル「ポムドール・ホテル」
ホテルの2階に司令部があり、解放当日バルコニーには軍幹部でいっぱいに。
民衆と共に解放を喜びあった。写真は解放を果たした1954年5月9日に集まった人々。
当時、フランスに侵攻したドイツ・ナチス軍はフランスにほど近いこの島も占領した。
ガンジー島もそうだが、島の人口の2倍~3倍もの兵士が上陸して来た為、電力不足に陥り、
居提供なども強いられ、医療も十分に受けられず亡くなった住民もいたとか。
こんなヨーロッパの小島でさえも戦争の影響を受けてしまった…
ということを知り本当に戦争というものは、人と人との欲の戦いでしかないのだと感じた。
70年後の同じホテル。ホテル前広場は解放広場となっている。
フェリーでフランスから車に荷物を積んでマーケットを開催しにやって来る。
ここにはジャージー牛で作られる乳製品があるのに…と思ってしまうが、
おフランスの品!ということで、買い物客は多いとか。
価格はそんなに安いわけではない。でも確かにおしゃれ感はある。
こちらは現地の人のための屋内マーケット。
現地でお世話になったガイドの女性に屋内マーケット内にあるパン屋さんに連れて行ってもらった。
ジャージーで一番の人気店らしく、行列も出来るそうだ。
この日は天気が良くなかったので、そんなに人はおらず。店員さんの感じがとても良い!
観光の名所としてはこちらが人気。「LA MARE WINE ESTATE」
ジャージーはリンゴの生産が盛ん。
リンゴで作ったアップルブランデーやジャージー名物ブラック・バター
(バターではなく果物のジャムのようなもの)」などがある。
せっかくだから張り切ってアップルブランデーを試飲。さすが、ヨーロッパ!!!
試飲カップに2センチしか注いでくれないのに6€!!!(1,200円位)
緑に囲まれた中にあり、とても爽やか!お土産品の値段は爽やかでないが(笑)
島の東側、ゴーリー地区にある「モントルグイユ城」
11世紀に建てられたお城。フランス側にあるので昔から要塞の役目があった。
ジャージー島で一番美しいポイント、島の西側にある「Ra rosiere」
左側の塔は昔ドイツ軍の管制塔だった。今はレストランになっているそうだ。
この辺り一帯は地質学研究も行われるとか。
③緑あふれる上品なホテルでの昼食時に赤っ恥!?なお話
そして昼食にはこちらに立ち寄った「GREEN HILLS★★★★」その名の通り、緑溢れる丘にあるホテル。
美味しいランチと昼間っからワインを頂きながら、会話も弾む。
身振り、手振りが人一倍大きい私はやってしまった。
「ガッシャーン!!!」
手振りが大き過ぎて、テーブルに置いてあったワイングラスを倒してしまったのだ。
そして、割れた……。しかも、ドミノ倒しのように2個………( ;∀;)
見事にパリンッと割れた2つのグラスを見ながら、「さすが、私と言う人間は…」と
笑いもこみあげる。いやいや、笑っている場合じゃない。
レストランにいた人々の視線は一斉にこちらに。
どんどん赤く染まる真っ白なテーブルクロス。お洋服にかかった冷たいお水。
今度は顔から火が出るほど恥ずかしくなった。
フロアで一番偉いと思われる女性が駆け寄って来た。
お詫びと、高級そうなワイングラスを弁償せねばと思うが恥ずかしくて言葉が出ない。
モゴモゴしている私に、その女性はテキパキと片付けながらこう言った。
「私たちはどんどん年を取ってくると、あなたのような若い人達に迷惑をかけながら
生きていくようになるんだから、グラスを割るなんて全然問題ないのよ。お怪我はありませんか?」
テーブルクロスや周辺の食器を片づけに来た若い男性スタッフたちも、「そうだ、そうだ。」
と言わんばかりにニコニコしながら作業をしている。
一番近くにいた老夫婦と目が合うと、ウィンクしてくれる。
「人っていいな。あったかいな。」と感じた。
しかしさすがに2個も割っているし、会計の時に念のためにもう一度聞いてみた。
「グラスは本当に弁償しなくていいの?」
マネージャー女性
「いいの、いいの。単に割れちゃったわ~と言ってまた買えばいいんだから!」
粗相をしておきながら、何だかとても幸せな気持ちになってホテルを後にした。
④ジャージー島の感想とまとめ
私にとってアフリカは完璧ホームだが、ヨーロッパは完璧アウェイ。
たまにインターネットでヨーロッパ人達のアジア人や黒人に対する人種差別的な
行いがあったという記事を見かけ、自分も今回の旅で嫌な思いをするのかな?と
不安だったが、全くそういうことはなかった。
当たり前だ。ヨーロッパだけでなく、世界中どこを見ても、日本だってそう。
そういう人たちは一部の人だけで、大半の人には差別感情のようなものはない。
そうそう、最後にジャージー島で特筆すべきことがもうひとつ。
乳製品の品質のよさ!!!
チーズやバターを買いたかったが、まだ先の日程が長かったので断念したのだが
後から聞いた話では、ガンジーやジャージーのバター類は常温でも溶けにくいらしく、
よっぽどのことがない限り、大丈夫だそうだ…。
フランスが近いため、フランス系のスーパーも多い。
ホテルの朝食時に何度もおかわりしたジャージー牛乳。
濃厚で加工されてない牛乳らしいきれいな味が何度もおかわりした。
またコーヒーに入れるとおいしくて!!!
カフェラテでなく、絶対にカフェオレで飲みたい。
ジャージー島のあと、英国マン島、フィンランド領オーランド島、
そしてデンマーク領フェロー諸島を訪問したが、どの島も心地よく滞在出来た。
そして、人の温かさやありがたみ、気遣いや心配りに感動した
ヨーロッパ島めぐりの旅だった。
※情報は2015.7.10時点のものです